自由診療の歯のメンテナンスについて
2020年09月15日
一見、磨き残しもない綺麗な状態に見えます。保険の歯のお掃除ですと『綺麗ですね、問題ないです、お掃除しておきますね』と言われ、目立つ歯石に超音波を当てて、バイオフィルム(細菌の塊)が有るのか無いのかわからない状態で電動ブラシでクルクル磨いて20分程度で終わりです。歯の表面がクルクル磨きで、なんとなくツルツルして良くなったと思って帰るだけでしょう
しかし、本当は歯を染めだして見ると磨き残しがハッキリと見えてきます。赤く染まった箇所がバイオフィルム(細菌の塊)になります。この状態では綺麗ですね、ちゃんと磨けてますねとは言われないでしょう。
歯を全部を染めて、説明し、それを取るとなると相当時間がかかり、保険のアポイントタイムでは不可能ですので、保険診療では決して行われず、分からないままだったでしょう。
この状態をご説明し、必要であればセルフケアの修正を行います。その後、マイクロスコープ等を使用し、歯を傷つけない機械にてバイオフィルム(細菌の塊)を全て除去していくのが自由診療の歯のメンテナンスになります。
その後、保険診療ではコストの問題からまず使われないような、超高濃度フッ素を塗っていきます。
ここまでの工程をきっちり行うと90分〜120分のアポイントタイムとなります。
歯のメンテナンスも歯の治療と同じで、患者さんには全く気づかれないが、一番時間と手間がかかり、一番大事な部分が省略されているのが保険診療の現状です。
最近は一定の施設基準を満たすクリニックでは、患者さんを歯周病クリーニグと称し、毎月呼んで超音波やブラシにて歯の表面を擦るような事を高頻度に行い、その結果、歯を傷つけ、プラークの温床を作るリスクの高い、保険のお掃除も流行っていますので、ますます、歯科医学的に正しい見解と保険の考えはますますかけ離れているのが現状となります。
自由診療のメンテナンスに関しましては、口腔精密検査を行い現状の把握と理解を行ってからとなります。ご希望の方はその旨をご理解の上、お申し付けください。
各種治療費はこちらから
電話でのご予約は 03-6659-2934
菊川駅前歯科 Kobayashi dental office
東京都墨田区菊川2-6-14 1F
削らずに前歯を綺麗に
2020年09月13日
前歯の白濁や黄ばみのご相談がありました。
ホームホワイトニングとicon治療による,歯を削らずに可能な見た目の改善をご提案しました。
まず、ホームホワイトニングにて全体的な黄ばみを改善します。ご自宅にてホワイトニングを約3週間〜5週間程度行っていただきます。
これだけでも歯の印象は大きく綺麗に改善します。患者さんがここで満足すれば、ホワイトニングのみで終了することもあります。
まだ見た目が気になる場合、iconにて白濁を改善します。歯の表層に薬液を浸透させ白濁の改善を行います。この治療は1回で終了します。
ひと昔前であれば、ダイレクトベニア、ラミネートベニア、クラウンなどが適応となっていた症例ですが、iconの登場によって治療の選択肢が増え、症例や患者さんが理想とする治療結果によりますが、削らない審美の改善が可能となりました。
before
after
リスク 白濁の濃さ,箇所によってはiconの適応症から外れる場合があります。その場合はダイレクトボンディングをお勧めすることがあります。
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歯を長く持たせる治療
2020年09月1日
銀歯の穴を気にされて来院されました。幸いにも痛み等はありませんでしたが、銀歯の中は非常に深く大きな虫歯でした。
虫歯を除去すると虫歯が深く、生きている歯の神経が見えてきました。
しかし、安易に神経を取ってしまうと、神経を取った時点で歯の中の細胞の代謝や再生がこの後の人生で起こらなくなり、その歯の寿命は大きく縮んでしまいます。
そこで、ラバーダム防湿を行い、手術用顕微鏡下にてMTAセメントを用い神経の露出部を封鎖します。こうすることで歯の神経を残した状態で歯の修復が可能になります。
歯の根元は大部分残した状態で歯の形を整えます。
今回は歯の根元が残っていたため、クラウンではなく、テーブルトップアンレーにて対応が可能でした。
銀歯や保険の白い冠、格安セラミックに代表される治療効率のために何でも大きく削って大きくかぶせるクラウンを回避することで、通常の被せ物治療より非常に繊細なセラミック修復となるため手間と時間はかかりますが、今後何かこの歯にトラブルが起きても歯質が多く残っているため対応が容易になります。
何も根拠もなくとりあえず残っている部分を残して作られたインレーや、歯の根元まで大きく削るクラウンになったものに関しては次に何かトラブルが起きた際、再治療というのが困難な場合多く、抜歯になってしまうケースが多くあります。特に保険の白い歯は強度を担保するため銀歯より多く削る必要があり、処置の直後は特に問題がなくとも、再感染がしやすく、何か問題が起きた時に銀歯より更にたちが悪い事が多いように感じます。
患者さんにはこれらの違いが伝わりにくく、容易な理解が得られない上に、術式の手間と時間がクラウンよりかかるため、歯質が残っており適応症にも関わらず、根元まで大きく削ってクラウンにしてしまうクリニックの方が大多数です。特に適正価格から逸脱した安いセラミック修復はその傾向が特にあります。
治療費が適正価格というのは治療に対して適正な時間が確保されているという事です。
極端に安い治療費では適正な時間が確保されていないと考えた方が良いかと思います。
リスク 極端に硬いもの噛むと修復物がかける、外れる可能性があります。
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