銀歯を白くする治療で失敗しないために──“接着”と“噛み合わせ”が運命を決める理由

「銀歯を白くしたい」「口を開けたときに金属が見えるのが気になる」
このようなお悩みからセラミック治療を検討される方は非常に多くいらっしゃいます。
とくに40代以降の女性の患者さまは、見た目はもちろん、“健康面として歯を長持ちさせたい”という思いも強く持っておられます。
しかし、実は銀歯をセラミックに変える治療は、見た目のためだけに行うシンプルな治療ではありません。
「どれだけしっかり接着できているか」「噛み合わせが適切に整えられているか」
この2つが整っていないと、せっかく白くした歯が短期間でトラブルを起こしてしまうことがあります。
■ セラミックは“接着治療”ができてはじめて性能を発揮する
昔の銀歯(合金の詰め物・被せ物)は、いわゆる“合着”というセメントによる固定が一般的でした。
しかし、セラミックは金属と違い、材料と歯を科学的に接着させることで初めて本来の強度や耐久性を発揮します。
ところが、接着は工程が非常に多く、どこか一つでも手順が曖昧になると接着力は一気に弱まります。
その結果…
- 数ヶ月〜数年で外れる
- 隙間から虫歯が再発する
- 歯がしみる・痛む
- セラミックが欠ける・割れる
といった問題が起こりやすくなります。
当院では、こうしたトラブルを避けるために、以下の点を徹底しています。
● ラバーダム防湿で唾液侵入を完全に防ぐ
接着の敵は“湿気”です。わずかな唾液でも接着力は大きく下がります。
当院では治療中にラバーダムを使用し、常に乾燥・清潔な環境を保ちながら接着操作を行います。
● 顕微鏡で古いセメントや汚れを完全除去
肉眼では見えないレベルの残留物が接着を弱めます。
顕微鏡を使うことで、表面を理想的な状態に整えてから接着できます。
● 材料ごとに接着プロトコルを細かく使い分け
ジルコニア・e.max(セラミック)・レジン系など、素材によって最適な処理が全く違います。
当院では材料に応じて、
- エッチング処理
- サンドブラスト
- プライマー
- レジンセメント
を使い分け、最大の接着力が出る組み合わせで治療します。
■ 噛み合わせを無視したセラミック治療は必ず破綻する
セラミックは“強い素材”といわれますが、万能ではありません。
むしろ、局所的に一点へ力が集中すると割れたり欠けたりしやすいという特性があります。
そのため、噛み合わせの調整なくしてセラミック治療は成り立ちません。
- 一部だけ強く当たる
- かみしめ癖がある
- 寝ている間の歯ぎしり
- 咬合の高さが合っていない
- 反対側が弱いため偏って咬む
こうした噛み合わせの乱れは、
治療直後は何も感じなくても、半年・一年と経つうちに大きなトラブルとして表面化します。
● 当院の噛み合わせ調整の特徴
- 顕微鏡で噛合面の形を細かく仕上げる
- 咬合紙で“点”ではなく“面”で力が分散するように調整
- 必要に応じてナイトガードを提案
- 咬合力が偏っている場合は周囲の状態まで考えた設計に変更
これにより、セラミックが長期間破損せず、歯にも負担がかからない噛み合わせを作り込みます。
■ 銀歯を白くする治療は「見た目の改善」+「歯の寿命を延ばす治療」
銀歯を白くするというと、
「キレイになるだけの治療」と思われがちですが、当院では考え方が違います。
白い歯を入れるついでに、歯を長持ちさせる。
これが本来あるべきセラミック治療だと考えています。
特に40代以降は、
- これまでの治療歴で噛み合わせが変化している
- 歯の摩耗が進んでいる
- 歯周病によって力のバランスが崩れている
ことが多いため、ただ白くするだけでは後々に破綻するリスクがあります。
■ 当院が“とにかく丁寧に行う理由”
接着や噛み合わせ調整には時間と技術が必要です。
そのため、保険治療では到底行うことができません。
当院は自由診療専門として、
患者さま一人ひとりに十分な時間を確保し、
**「一度治したら長持ちする治療」**を提供することを何より大切にしています。
白くなるだけでなく、再治療を防ぎ、歯を守り続ける。
そのための接着と噛み合わせ管理に、妥協を一切していません。
銀歯を白くしたいとお考えの方は、
単に“見た目を良くする”だけで終わらせず、
長く安心して使える治療をぜひご検討ください。
当院では、そのための環境と技術をご用意しております。
