ディープマージンエレベーション(Deep Margin Elevation/DME)
ディープマージンエレベーション(Deep Margin Elevation/DME)という治療法をご存じでしょうか?
これは、歯の深いところまでむし歯が進行してしまい、通常の方法では詰め物や被せ物がうまく適合しない場合に行う、歯を「削らずに守る」ための先進的な技術です。

むし歯が歯ぐきの中や深い位置まで進んでしまうと、従来の保険診療では「歯ぐきを切る」あるいは「抜歯せざるを得ない」と言われるケースが少なくありません。
しかしディープマージンエレベーションでは、マイクロスコープや高倍率ルーペを用いて、深い位置にある歯の縁(マージン)を丁寧に樹脂(コンポジットレジン)で持ち上げることで、歯ぐきを傷つけずに修復の土台を作ります。
これにより、歯の健康な部分をできる限り残しながら、適合性の高いセラミック修復を行うことが可能になります。
歯科治療において大切なのは「見た目のきれいさ」だけでなく「精密な適合」と「歯への負担を最小限にすること」です。
DMEを行うことで、深いむし歯でも歯ぐきの下を無理に触らず、清潔で乾いた状態で修復できるため、再感染のリスクを大きく減らすことができます。
また、歯ぐきを切らないので治療後の痛みや腫れが少なく、治癒も早いというメリットがあります。
この技術は、単なる“レジンで埋める”治療とはまったく異なります。
わずかな段差も許されない精度が求められるため、マイクロスコープでの視野拡大、繊細な手技、そして材料の選択まで、すべてが高度な自由診療レベルで行われます。
その結果、クラウンやセラミックインレーが歯にぴったりと適合し、長期的な再治療リスクを減らせるのです。
特に40代以降の方では、歯ぐきの退縮や歯の摩耗などにより、歯の根元のむし歯が増えてきます。
「もう抜かないと無理かも」と言われた歯でも、ディープマージンエレベーションによって保存できる可能性が広がります。
歯を残すという選択肢を諦める前に、一度精密治療に対応している歯科医院にご相談ください。
当院では、マイクロスコープを用いた精密なディープマージンエレベーションを行い、歯ぐきを切らずに歯を守る治療を実践しています。
「歯を削らない」「抜かない」「再治療にならない」ことを目指し、1本1本を大切に治療しています。
深いむし歯や、他院で「抜歯しかない」と言われた方も、ぜひご相談ください。
あなたの歯を、もう一度、残せるかもしれません。


