虫歯治療の「質」にこだわるあなたへ──ラバーダム防湿を導入する歯科医院が希少な理由と、その価値

虫歯の治療といえば、痛みをとって詰め物をして終わり、というのが一般的なイメージかもしれません。しかし、同じ虫歯治療でも「どのように治療をするか」によって、その後の歯の寿命や再発リスクは大きく変わってきます。特に近年、世界的に評価されている治療法のひとつに「ラバーダム防湿」を用いた虫歯治療があります。
ラバーダム防湿とは?
ラバーダムとは、治療する歯のまわりをゴム製のシートで覆い、唾液や細菌の侵入を防ぎながら、治療部位だけを清潔な状態に保つ防湿法です。これにより、治療中の歯に唾液が触れることなく、感染のリスクを最小限に抑えることができます。
つまり、ラバーダムを使った虫歯治療は「清潔な環境で」「精度の高い処置」ができるため、詰め物や接着の密着性が高まり、治療後の再発やトラブルを減らすことができるのです。これは特に根管治療(歯の神経の治療)では必須とされるほど重要な技術ですが、実は通常の虫歯治療でも非常に有効です。
ところが、このラバーダムを日常的に使って治療する歯科医院は、全国的に見ても非常に少ないのが現実です。
その理由は、いくつかあります。
- 手間がかかる:ラバーダムを装着するにはトレーニングと時間が必要です。保険診療ではこの手間に見合った報酬が得られないため、多くの歯科医院では省略されています。
- 知識と技術が求められる:正しく装着し、治療に活かすためには高度な技術が必要です。歯科医師自身がこの重要性を理解していない場合、導入すらされません。
- 患者への説明が難しい:ラバーダムの存在を知らない患者が多く、「なぜ必要なのか」を説明しないまま装着すると不快に感じる方もいます。
そのため、ラバーダムを虫歯治療で使用している歯科医院は、患者さんの歯を本気で守ろうとする志のあるクリニックだけと言っても過言ではありません。
ラバーダムを使うことの、患者さんにとっての3つのメリット
- 再発リスクの低下
唾液中の細菌を完全に遮断することで、詰め物の下で虫歯が再発する「二次カリエス」を防ぎます。 - 詰め物の長持ち
乾燥状態で接着することで、詰め物と歯の密着度が向上し、長期間にわたって安定した状態を維持できます。 - 安心・安全な治療環境
歯の神経に近い処置や深い虫歯治療の際にも、周囲を清潔に保つことで感染のリスクを抑え、安全な治療を実現します。
虫歯治療は、「早く終わればそれでいい」ものではありません。
目先の痛みがなくなっても、再発を繰り返せば、やがて神経を取る治療に進み、最終的には歯を失うことにもなりかねません。だからこそ、最初の治療でどれだけ精密に、清潔な環境で処置がされているかが非常に重要です。
私たちの医院では、このラバーダム防湿をすべての虫歯治療で標準的に導入しています。なぜなら、**「一度治した歯を、二度と治させない」**というのが私たちの治療方針だからです。
患者さんからは、
- 「初めてラバーダムを知ったけど、説明を聞いて納得しました」
- 「治療中、口の中が唾液でベタベタせず快適でした」
- 「治療後の歯の調子がとてもいい」
といった声を多くいただいています。
もちろん、初めての方には丁寧にご説明し、不安を取り除いた上で処置を行います。苦しくないよう調整しながら、安心して受けていただけるよう配慮しております。
もしあなたが、「今度こそ、ちゃんと治したい」と思っているなら、ぜひ一度ご相談ください。
ラバーダム防湿は、まだまだ日本では一般的とは言えない治療法です。しかし、あなたの大切な歯を本当に守りたいと考えるなら、必要不可欠なステップです。
私たちは、あなたの「治療後の未来」までを見据えた歯科医療をご提供します。