歯周病を治すには(顕微鏡とレーザーを用いた歯周病治療)
2024年02月18日
適切なブラッシングの習得等を行い初期治療の後、顕微鏡とレーザーを用いて歯肉の中の歯石を除去しています。
中等度以上の歯周病の主な感染現場は歯肉の下にあります。
保険診療では経営的なコストパフォーマンスの良さから毎月歯を洗って通わせるのが流行っているため、最近では一見、問題ないように見えて知らない間に歯茎の下の骨が溶けきっているという問題が散見されます。この方も、歯周病だからと言われて、まじめに毎月、歯科医院に歯を洗いに行っていたそうですが、一向になにも良くならないというご相談でした。
歯周病は歯肉と顎の骨を溶かす病気です。その主な原因は今も昔も細菌です。その細菌の住処が歯石になります。歯石が根の先まで蓄積されると、骨の再生が望めなくなり、ただの感染源の塊となった歯の抜歯を検討する必要もあります。
歯の表面だけ磨いたり、サプリや塗り薬、薬の服用だけを行なってもこの細菌の塊をとることはできません。ましてや、盲目下でガリガリやっても、それが健全な組織なのか、感染源なのかもわかりません。
CT等での骨欠損のシュミレーションを行ったのち、顕微鏡での操作がやりやすくするためにオプトラゲート(保険ではまず使われないコストのかかる使い捨ての開口器)を設置し、顕微鏡の倍率と光量を上げながら、残っている歯石を顕微鏡にて確認し除去、確認し除去を繰り返します。歯石は器具を一回突っ込んだだけでは簡単には取れてきません。これを数百円と20分そこらで終えることなどできません。
その後、レーザーを用い、超音波では届かない細菌を殺菌し、膜を作り歯茎を固めます。ここまで、行なって治りを観察してから初めて歯周組織再生療法の必要性を検討します。ここまで、きちんと行なっていれば、オペが不要であることが多くあります。逆に、ここまでをきちんと行った上でのオペでなければ、感染が多く残った状態で、いきなり牛だか豚だかカルシュウムの粉を入れているだけになりますので結果は自ずと予想がつきます。
精密検査で各々の歯の予後判定を的確に行い、適切なセルフケア法を習得したのちに適切な除石と噛み合わせ調整を行い、適切なメンテナンスを行うことで、歯周病治療は治ります。
歯は加齢と共に失う組織ではありません。適切な治療と予防管理を継続すれば生涯、歯を失うことはありません。義歯やブリッジ、インプラントの材料や技術がどんなに発達しようとも、まだまだ天然歯に勝るものはありません。
最適な予防処置、歯の延命のために、ラバーダム、顕微鏡等を使用し適正な時間を確保された治療、口腔の機能回復、審美性の改善を行う治療は自由診療となります。
診療予約はこちらから※予約枠が埋まっていてもお電話いただければ対応できることもあります
電話でのご予約は 03-6659-2934
菊川駅前歯科のホームページはこちらから
菊川駅前歯科 Kobayashi dental office
東京都墨田区菊川2-6-14 1F
加熱式タバコと歯周病
2023年02月10日
タバコに含まれる有害物質は歯肉の血流を悪くし血管をボロボロにするため、歯肉組織を破壊し、細菌の侵入を顎の骨まで許し、骨が溶けた結果、歯が抜け落ちてきます。
歯周病に侵された歯の動画リンク
加熱式タバコは有害物質が少なく、健康に悪くないというイメージで販売されています。
しかし、有害物質が多少減っても健康影響は変わらず存在することが指摘されています。
結局のところ、紙タバコから加熱式タバコや電子タバコに変えたところで、歯周病のリスクが変わらず存在します。
これは歯周病学会等からも、加熱式タバコの健康被害の注意喚起の声明として出ています。
また、タバコを吸ってなくても受動喫煙による少ない有害物質でも悪影響を受けますので注意が必要です。
このように歯周病治療を行う場合は生活環境の改善も大きく治療の成功に関わってきます。
20~30代から歯周病は発病し、歯茎の退縮や歯のぐらつきなど40代に目に見える形で現れます。自覚症状が出るまで放置すると取り返しがつかなくなる事が殆どです。
加熱式タバコ、電子タバコは20~30代の方のシェアが多く、歯周病 発生率が高い年代と重なるため歯周病が今後、さらに増える可能性があります。
そのため、歯がぐらつくや、歯周ポケットが深いなど、歯周病が目に見える前に、予防的に生活習慣の見直しや細菌検査等を行い、歯周病原因菌が支配的な状況になっていないかを検査し、対応管理する必要があります。
歯は加齢と共に失う組織ではありません。適切な治療と予防管理を継続すれば生涯、歯を失うことはありません。義歯やブリッジ、インプラントの材料や技術がどんなに発達しようとも、まだまだ天然歯に勝るものはありません。
最適な予防処置、歯の延命のために、ラバーダム、顕微鏡等を使用し適正な時間を確保された治療、口腔の機能回復、審美性の改善を行う治療は自由診療となります。
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歯科ドックにおける歯周病精密検査
2022年12月22日
当院での精密検査においてプローブという器具を使用し、歯茎の6箇所に歯茎に物差しを入れて出血の有無や何ミリ入るかを検査していきます。この検査で分かるのは現状の組織がどのくらい破壊されているかの評価になります。歯茎の溝が3ミリまでで、出血がしない箇所が正常組織となります。出血が見られる箇所は歯ブラシやフロスが当たっておらず、バイ菌繁殖により組織破壊が起きている箇所になります。その状態が続きますと、4ミリ以上の溝になり、歯ブラシが当たらずバイ菌繁殖がどんどん進行していきます。
歯周病によって一旦、組織破壊が始まると元に戻すことが困難になります。組織破壊が起こってから評価していては遅いのです。そのため、保険の検査で行なっているような、歯の数カ所を触って組織の破壊の程度を図るだけでは最適な予防になりません。
ですのでプロービング検査による組織破壊評価に加えて細菌検査と咬合検査を行います。この2つを追加で行うことで、組織が破壊される前に予防介入が可能になります。
歯周病は細菌が大きな原因であるにも関わらず、細菌の評価をせずに治療にあたるのは非常に矛盾しています。
菌のバランスが崩れることで様々な歯科の病気が起こります。菌の繁殖は人それぞれです。
バナペリオを用いて歯周病の原因菌である、Pg菌、Tf菌、Td菌の細菌数を評価します。
歯周病菌が支配的な状態になっているかどうかの評価が可能になります。
オルコアを用いてPg菌のPCR検査を行います。Pg菌は歯周病原因菌の非常に凶悪な細菌になります。しかし、現在の歯科では、きちんと対応すれば数を減らし、改善をすることが可能になります。致命的な状態になる前に対応すべき細菌となります。
咬合検査を行い、歯周組織が破壊されるリスクのある箇所を検出します。噛み合わせの力で歯周組織の破壊は進みます。噛み合わせの不良は歯周病の増悪因子となります。そのためには歯型をとり模型を作り、咬合器に装着して評価される必要があります。
歯は加齢と共に失う組織ではありません。適切な治療と予防管理を継続すれば生涯、歯を失うことはありません。義歯やブリッジ、インプラントの材料や技術がどんなに発達しようとも、まだまだ天然歯に勝るものはありません。
最適な予防処置、歯の延命のために、ラバーダム、顕微鏡等を使用し適正な時間を確保された治療、口腔の機能回復、審美性の改善を行う治療は自由診療となります。
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