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虫歯治療の本質 ─ 顕微鏡精密治療と接着の科学で再発ゼロへ近づく

虫歯治療の本質 ─ 顕微鏡精密治療と接着の科学で再発ゼロへ近づく 虫歯治療というと、「削って詰めれば終わり」と思われがちですが、実は治療の良し悪しによって歯の寿命は大きく変わります。短時間で終わる治療や、肉眼主体の治療では、見えない虫歯が残ったり、詰め物の隙間から再び虫歯が発生する「二次カリエス」が起こりやすくなります。 特に日本では、虫歯治療後の再発率が非常に高いことが知られています。原因のひとつが、虫歯を取り残すリスクと、詰め物と歯の間に生じるミクロの隙間。これらを防ぐには、精密な視野と高度な接着技術が不可欠です。 当院では、顕微鏡を用いた精密な虫歯除去と、接着阻害因子の徹底除去、さらにレジンの重合収縮を最小化する積層築成法により、歯を守り抜く治療を行っています。本稿では、その重要性についてわかりやすく解説します。 ■顕微鏡による虫歯除去の重要性 虫歯は表面では小さく見えても、内部で大きく広がっていることがあります。肉眼の視野では限界があり、特に深部や隣接面の虫歯は「見えていない部分」が生じやすいのです。 顕微鏡(マイクロスコープ)を使用することで、 20倍以上に拡大した視野で細部を確認 柔らかい虫歯部分と硬い健全歯質の質感の差を明瞭に識別 必要最小限の切削で歯を守りつつ取り残しゼロへ 適切な虫歯除去は、治療後の長期安定性に直結します。 取り残しがあると、詰め物の下で虫歯が再び広がり、数年後には大規模な治療が必要になることもあります。 精密治療は「いま削らないため」ではなく 未来に削らないための治療なのです。 ■接着阻害因子を除去する必要性 虫歯を削っただけでは、詰め物はしっかり接着しません。 歯の表面には、接着を邪魔する「接着阻害因子」が存在します。 たとえば、 虫歯菌が作るスメア層 唾液や血液 油脂成分 歯の切削粉 などが付着していると、接着力が大きく低下してしまいます。 顕微鏡下で丁寧に清掃し、薬剤処理を行い、 接着に理想的な状態を作ることが成功の鍵です。 これは決して短時間でできる作業ではなく、 「時間をかけて丁寧に行う」ことが唯一の近道です。 ■レジン修復で問題となる「重合収縮」 詰め物として多用されるレジン(コンポジットレジン)は、 歯と化学的に接着できる 見た目が白く自然 その場で成形できる など多くのメリットがあります。 しかし唯一の弱点が、硬化時に収縮してしまうこと。 この「重合収縮」により微細な隙間が生まれ、 そこから細菌侵入 → 二次カリエス 修復物の脱離・破折 といったトラブルが起きやすくなります。 ■重合収縮を抑えるための「少しずつ築成」 理想的なレジン修復では、 ✔ 一度に大量に詰めることはしません ✔ 0.5〜1mmずつ光照射して重合 ✔ 層状に築いていく 積層築成法 これにより、 収縮方向をコントロール 体積変化を最小限に抑える 歯と詰め物の密着度が高まる 結果として、再虫歯のリスクを大幅に低減できます。 ■時間をかける意味は「歯の寿命を伸ばす」こと 自由診療では、1本の歯に90分以上の時間をかけることがあります。 これを「高い」「長い」と感じる方もいますが、実は逆です。 「早く・雑」な治療  ↓ 短期間でやり直し  ↓ さらに歯を削る(神経に近づく)  ↓ 神経の炎症 → 根管治療 → 抜歯リスク増大… この悪循環が、歯の寿命を縮めてしまいます。 最初の一手を丁寧に行うことで、 その後の10年、20年の安心が守られるのです。 ■自由診療を選ぶ価値 保険診療の制約下では、 使用できる材料の制限 治療時間の大幅な制限 顕微鏡使用の難しさ といった問題があります。 一方、自費の精密治療では、 手間に妥協せず最適な治療 高品質接着材や器具の選択自由度 マイクロスコープ必須で精度保証 結果として歯の寿命が延びるという投資価値があります。 ■歯科治療のゴールは「削らない未来」をつくること 虫歯治療はゴールではなく、 再発を防ぐためのスタートラインです。 顕微鏡で虫歯を見逃さず取り除く 接着阻害因子を徹底的に除去する レジンを少しずつ積み上げ密着性を高める これら一つでも欠ければ、歯は再び虫歯に侵されます。 丁寧に行った治療は、 その後20年以上トラブルがないことも珍しくありません。 歯の寿命を決めるのは治療の精度。 だからこそ、私たちは時間も手間も惜しみません。 まとめ 治療技術 歯を守るポイント 顕微鏡治療 見えない虫歯を取り残さない 接着阻害因子除去 接着不良による再発防止 積層築成法 重合収縮を抑え隙間を作らない 再虫歯を防ぐためには、これらすべてが必須です。 精密な虫歯治療は、 「削った・詰めた」だけではない、 歯を一生守るための治療です。 当院ではこれらを徹底し、 将来の健康を見据えた治療を行っています。

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