顕微鏡(マイクロスコープ)で歯石を取るメリット

① 圧倒的な視認性(最大20倍前後)
歯科用顕微鏡を使うと、
- 歯石の位置
- 大きさ
- 形状
- 歯根の凹凸
を直接目で確認しながら処置できます。
これは
「感覚」ではなく「視覚」に基づいた治療
であり、治療の質が根本的に変わります。
② 歯根を傷つけにくい
縁下歯石除去で問題になるのが、
- 歯根の削りすぎ
- 不要なセメント質の除去
です。
顕微鏡下では、
- 歯石だけを選択的に除去
- 健全な歯質は温存
することが可能になり、歯の寿命を守る治療につながります。

③ 取り残しが少ない
肉眼やルーペでは、
- 「取れたと思っていた歯石が実は残っている」
- 「ポケットの奥に小さな歯石が残存している」
ということが珍しくありません。
顕微鏡では取り残しをその場で確認・修正できるため、
再発リスクを大きく下げられます。
④ 不必要な力をかけない
見えない治療ほど、どうしても
- 強い力
- 大きな動き
になりがちです。
顕微鏡下では最小限の力・最小限の操作で済むため、
- 術後の痛み
- 歯肉のダメージ
も軽減されます。
ルーペや裸眼で行う縁下歯石除去の限界
① 実質「手探りの治療」になる
ルーペ(拡大鏡)は有用な道具ですが、
- 縁下深部
- 出血下
- 歯周ポケットの奥
では歯石を直接視認できないケースが大半です。
その結果、
「歯石がありそうな場所を感覚で探る」
という闇雲な処置になりやすくなります。
② 歯根損傷のリスク
見えない状態での操作は、
- 歯石ではなく歯根を削ってしまう
- 表面を過剰に荒らす
といったリスクを伴います。
これは歯周病を治すどころか悪化させる原因にもなります。
③ 本当に取れたか分からない
裸眼・ルーペ下では、
- 「取れた感触」
- 「音」
といった主観的判断に頼ることになります。
しかしこれは確実性に欠け、
再発や治療の長期化につながりやすいのが現実です。
まとめ:縁下歯石除去は「見える治療」が前提
縁下歯石は
見えない → 難しい → 繊細
という特徴を持っています。
だからこそ、
- 顕微鏡による高倍率視野
- 視覚に基づいた精密操作
が、これからの歯周治療において重要になります。
「一生使う歯」を守るためには、
どんな器具で、どんな視野で治療されているか
を知ることも、患者さんにとって大切なポイントです。